「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」 感想・レビュー

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こんにちは、しょうぞうです。


本日は、「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」という本について紹介していきたいと思います。

「お笑い」が大好きで、よく漫才やコントを見ているのですが、お笑い芸人といえば「関西芸人」と多くの方が考えると思います。


M-1で優勝している人や活躍している人は、大概「関西芸人」ですね。


では、なぜ「関東芸人」は勝てないのか?
その疑問に漫才・コントの仕組みから自身の経験をもとに書かれているのが今回紹介する本です。


この本では、単なるお笑いの話だけではなく、言葉の重みや人に何かを伝える方法など読み方次第では自分の考えをガラッと変えてくれる内容になっています。


是非読んでみてみてください!


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著者について

ナイツ塙

3人兄弟の三男。芸人のはなわ(塙尚輝)は実兄(三人兄弟の次男)である。


野球観戦も好きで、大の巨人ファン。


小学校時代はいじめられていたが、小学校5年生の時に佐賀に引っ越すと、いじめられなくなり、中学入学後にはお笑い担当としてすっかり人気者になっていた。中学時代に見たダウンタウンの漫才に衝撃を受け、芸人を志す。松本人志の目の前で漫才をやることを目標にしており、後に『M-1グランプリ2008』に決勝進出して達成した。


お笑いが大好きで、現在もブログでミニ漫才を投稿し続けている。

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作品について

2018年、M-1審査員として名を轟かせた芸人が漫才を徹底解剖。


M-1チャンピオンになれなかった塙だからこそ分かる歴代王者のストロングポイント、M-1必勝法とは? 


「ツッコミ全盛時代」「関東芸人の強み」「フリートーク」などのトピックから「ヤホー漫才」誕生秘話まで、“絶対漫才感”の持ち主が存分に吠える。


どうしてウケるのかだけを40年以上考え続けてきた、「笑い脳」に侵された男がたどりついた現代漫才論とは? 

漫才師の聖典とも呼ばれるDVD『紳竜の研究』に続く令和時代の漫才バイブル、ここに誕生!なぜ関西芸人ばかりがM-1で優勝できるのかを考えるとともに、自身のお笑い論を語っている。

集英社ホームページ



本の概要

目次から読み取る あらすじ

第1章「王国」大阪は漫才界のブラジル

誰もが知っている通り、「お笑い」といえば大阪である。

ではなぜ大阪はお笑いがそれほどまでに浸透しているのか?

そして、どうして「ブラジル」という表現を使ったのか?

塙さんの独自の観点から書かれている章。

第2章「技術」M-1は100メートル走

M-1は競技性を帯びていると言われるほど「技術」の大会と言われている。


その中で、陸上や野球に例えてMー1という大会の特殊性を説明している。


ナイツ自身の得意な分野や苦手な分野を紹介するとともに「関西芸人」がM-1に有利な点を理論立てて紹介している。

第3章「自分」ヤホー漫才の誕生秘話

ナイツの代名詞である「ヤホー漫才」


ヤホー漫才という新しい漫才の形を生み出したナイツ。


しかし、「ヤホー漫才」という独自性・特殊性にこそ弱点があり、多くの苦悩があった。

第4章「逆襲」不可能を可能にした非関西系のアンタ、サンド、パンク

関西芸人しか、優勝することができないと思われていたM-1。


その壁を打ち破ったアンタッチャブル・サンドイッチマン・パンクブーブー。


その秘密は、「コント漫才」という新たな漫才の手法。コント漫才とは何か?


なぜコント漫才は、関西芸人を打ち破る武器になりえたのか?

第5章「挑戦」吉本流への道場破り

M-1は吉本の大会であり、関東芸人にとっては道場破りのようなもの。

年々、進化していく漫才の形に対応するようにM-1も進化している。

その中で、日本一を決める際の評価基準は明確に存在していて、それは漫才師たちも理解している。

吉本流を超える何かをぶつけにいく戦いが「関東芸人」には必要である。

第6章「革命」南キャンは子守唄、オードリーはジャズ

M-1という大会の設立当初は、吉本流のお笑いが大会の大部分を占めていた。

しかし、ここ数年で関東芸人が爪痕を残し始めている中、「革命」的な漫才を披露した南海キャンディーズとオードリー。

この二組が漫才界に与えた影響は、「関東芸人」が「関西芸人」に立ち向かえる武器があるということを明確に見せつけることができた。

自分の考え・評論 (若干ネタバレあり)

この本を読んで、感じたことを箇条書きにして説明したいと思います。

関東芸人のプライド

関東芸人はかなりプライドを持って「関西芸人」に立ち向かっているというのが伝わってきました。

と同時に、関東芸人はかなり工夫して武器をつくって戦わなければいけないなぁと考えさせられました。

ただの正統派の漫才では、方言の差で圧倒されてしまいます。
そこをうまく折り合いをつけていかなければならないんですね。

漫才に対する考え方

漫才で上位に食い込んでくる芸人たちは、すべからく何かしらの特徴をもった独自の漫才をやっていて、その構造は素人では到底理解できないような複雑さを持っているということがわかりました。

よく自分は面白いと思わないのになぜか評価されている芸人ってみなさん一人はいると思います。

多分その人たちは漫才の技術や独創性が高いから、何かしら他の芸人には持っていないものがあるから評価されているんだと思います。

この本を通して、別の視点から芸人の生き様を感じることができると思います。

Mー1という大会の完成度

ここまで多くの芸人を魅了するM-1という大会の完成度に感心しました。

これだけ多くの芸人が参加する中で、明確に一位を決めなければいけない、

「お笑い」という抽象的なジャンルにたいして評価を下さなければいけない、

そんな中でも、漫才師たちが納得するような評価を毎年下している審査員の力がM-1という大会の軸を形成しているのではないかと考えました。

「松本人志」というブランド

芸歴38年になるダウンタウンの「松本人志」に対する若手芸人の評価が世代を超えて今も揺るぎないということです。

「松本人志」が面白いと思ったことに対して、面白くないと感じること自体がお笑いのセンスがないと思ってしまうほど若手芸人は心酔しきっているのです。

それは、技術の面でも人間性の部分でもやはりお笑いの神様であるのでしょう。

こんな人に読んでもらいたい!

お笑いが好きな方

言葉の仕組みや何かを伝える方法を学びたい方

お笑いの仕組みを理解してみたい方

この本はインタビュー形式になっているので、塙さん自身が語りかけてくるように書かれています。

なので、比較的スラスラ読める内容になっているので、もしよかったら読んでみてください。
今までの価値観が結構ガラッと変わりますよ!

以上、お読みいただきありがとうございました。

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